古民家 〜国東市空き家バンク〜

新たな出会い 築約100年の古民家


 地域おこし協力隊として完全移住する1年前に、国東市へ単身赴任し国東市空き家バンクを普及する為、活動をしていました。市内全域の空き家を調査した時の空き家1000件近く!
 そんな国東市の現状を知り、家を建てるのを諦め空き家を有効に活用しようと、方向を変え住む地域を決めて空き家を探すことにしたのですが、この通わせたい国東市立武蔵西小学校区には、空き家はあるのですがなかなか貸したり、売ったりしてくれるところが多くありませんでした。
 そんな中、校区内に新たに貸しても良いという物件が出てきたので、大家さんと交渉していきました。地域を選ぶと、家は選べれない状況で理想はあるけど、やはり完璧な移住は難しいと思います。
 移住する際には、何を重視するかを考え、妥協するところはしていかないと、なかなか移住するには難しいと思います。我が家は、小学校を優先に考え家は多少手を入れ、自分達の気に入った空間にできればと、家は妥協する方向で進めました。しかし、この家は大家さんの他に兄弟2人おり、兄弟達が国東市に居ないこともあり、家を貸す事に理解して頂けず交渉は決裂してしまいました。

 そしてまた、新たな出会い築約100年の古民家。空き家バンクに登録されていた物件ですが、完全移住する期間も迫っており、貸してくれる物件で進める事に。外観は2階がある様に見えて実は平家。太く真っ黒な梁に白壁。納屋もあり2階は居住空間。国東版の事務所の名前にもしたAJITOもあり、仕事部屋として利用している。ちょっと面白い古民家に出会い、借りる事にしました。大家さんは、この家に最後に住んでいた方の息子さんで、この家に住んだ事がなく、思い入れもないので、好きにリフォームしても大丈夫な物件でした。借りるのですがやはり、ある程度はリフォームしないと住めない所もあり、多少お金を出して自分達流に床、畳を張り替えました。古民家ですが、オール電化の家となっていたので、深夜電気温水器、IHクッキングヒーターは使っていない年数が経っていたので新調する事にしました。
 この家で一番困ったのは水。浅い井戸らしく、保健所に持って行ったら飲み水に適さないと判断され、水道を引くにも、井戸を掘るにも100万近くかかる。近所の方にもいろいろ相談したのですが、解決策がなく結局蛇口に浄水器を取り付ける事にし、再度保健所で調べてみてもらい飲料水としての適性をいただけました。その他にも、雨漏りがしたり、床がフワフワしてきたりと‥。
 現在は、完全移住し9年目をこの家で迎えていますが、住んでみてからわかる事もたくさんあるので、空き家を借りたり、購入したりするのもやはりある程度のリスクを覚悟して住まないといけません。夏は、少し家の中は涼しく感じますが、やはり暑い。冬は、隙間風が入るのでとにかく寒い。まあ、快適とは言えませんが、自分達のできるお気に入りの空間を作り住んできましたが、来年春には10年を迎えようとしています。このぐらいになると、ようやく周りもみえる様になり、地域の事もわかってきます。早いもので、長女は今年度より大学生となり家を離れ、今は4人で暮らしていますが、後4年経てば夫婦二人だけとなる可能性もあるし、家もかなり傷んではきているので次のステージも少し考えていかなければいけない時期にきています。
 今までは、のんびりとは暮らせる状況にはほど遠いですが、畑で野菜を育てるぐらいはしながら、国東暮らしを楽しんでいます。子供達が巣立った頃には、のんびりと畑で野菜を育てながら、海で釣りを楽しむ生活を送ってみたいと思っています。


素敵な出会いだらけの旧国東市立武蔵西小学校に つづく

コシナ


移住した当時は、空き家バンクを利用して移住した場合、
リフォーム費用2分の1補助(上限100万円まで)
引越し費用補助(上限10万円まで)
家財道具片付け費用補助(上限5万円まで)
があったと思います。
今はもっと充実しています。
詳しくは、国東市空き家バンクにて
https://www.city.kunisaki.oita.jp/site/akiyabank/