神社を守る人々
「今世紀最大級の台風が来る」、と言われて皆大わらわでしたが、過ぎてみれば大したことがなく、
「やっぱりここは守られとるんじゃ」とみんな言っていました。
実際、国東市は災害がほとんどありません。
六郷満山の文化が華開いてから1300年、「仏の里」とか「豊の国」などと呼ばれる国東半島です。
が、お宮に行ってみたら大木が倒れて本殿を囲む塀に直撃していました。
立ち枯れていたようです。
と思ったらわらわらと人が集まり、チェーンソーで切る人、
切った切り株を運ぶ人、後を掃除する人・・・。
あっという間に片付いてしまいました。
ご自分の家の後片付けもあるだろうに、真っ先にお宮にかけつける人々。
後日、塀もそれぞれ手持ちの材料を持ち寄って直していました。
このお宮も1300年の歴史があります。
飢饉が続き、暴れまわっていたイノシシを鹿の姿に化身して降り立った
神様が退治した、という云われの神社です。
春秋のお祭りも600年続いています。
そのお祭りも人口減少により存続の危機に。
1300年もの間、地域の人たちが守ってきた神社。
私たちの代で尽きるのはあまりに悲しい。
ご近所と一緒にお宮の通り道の整備をしたり、娘と掃き掃除をしたり、
そんなことが楽しい、嬉しい、と感じる地域の暮らしです。
いつぞやは、掃き掃除をしていた娘が木の根元に
古い瓶が土から頭を出しているのを発見。
中に何か書かれた古い紙が入っている。
どうやら前区長さんの名前らしいので、開けていいかどうか子供たちが聞きに行き、開けてみたら
前区長さん(80代)のお父様が植樹した際に埋めたものだとか。
私も植樹して埋めたくなりました。