お接待

国東市には「お接待」という行事・風習があります。 家に「お弘法さま」と呼ばれる弘法大師の石像のある人が(我が家にもあります)、
お接待の日は公民館や民家に持ち寄って祀り、そこに地域の人たちやあちこちから来た人たちが
お参りするという行事。
お賽銭を納めてお参りすると、なんとお菓子や食事が振る舞われます。
これが面白い!!いや、楽しい!! 各集落であちこち一斉にやるので、回る順番の作戦を練って(燃える人が近所に一人はいます)
十数か所回ったりすると車の後部座席がお菓子でいっぱいに!笑ってしまいます。
元々はスナック菓子はあまり食べない我が家では、一年分のお菓子確保です(笑)

そしてもう一つ楽しいのが、普段行ったことのない地区に行ったり、地区内でも毎年祀られる
場所が変わるので、「こんな所があったのか」と毎年旅行気分。
海のすぐそばだったり、川を渡って山を少し登った森の中だったり、民家の裏道を通って行ったり。

普段は外を歩いていても、過疎で人影なんてまず見当たらないのに、この日ばかりは「どこから
こんなに人が沸いてきたんだ?」というほど賑わいます。
年に一度だけ、農道が渋滞する日です(笑)

そして、腰が曲がって普段は外に出ないおばあさんたちも、この日だけは
ちゃっちゃと坂を登っているのが不思議な一日です。
久しぶりに知り合いに会ったりするので、みんな楽しそうです。

こんな楽しい風習、「聞いてないよ」「なにひっそりここだけで楽しんでたの~!?」と移住当時思ったものです。
それから毎年のお楽しみ。