《空き家バンク》
東京から移住して5年になります。
日本中あちこち移住地を探しましたが、古い家に自分で手を入れて(リフォームして)住みたい、というのが必須条件だったので、国東市に空き家バンク制度があるのは助かりました。
この制度がない所はまず古い空き家情報を見つけるまでが大変なのと、そういうところは価格が購買にしても賃貸にしても非常に高い、という所ばかりです。
その点、国東市の空き家バンクはネットで一覧と詳細を見ることができ、事前に市に連絡しておけば、行った時に実際に見せて回ってくださいます。
そして何より安い!!
私のようなシングルマザーが家を買うことなど夢のまた夢、と思っていたのですが手が届く。
数百万円で買えます。(500万円以上の家は少ないです。)
このあたりは戦後頃まで完全に自給自足していた地域なので、家、畑、田んぼ、山が大抵セットになっています。
まさに持続可能な循環型の暮らしに必要なものです。
ですが、近年の過疎化、高齢化により田んぼを手放す方、山を手放す方、あるいは持っていても放置、というところが多くなっています。
なので、空き家バンクの家も必ずしも全部がセットになっているとは限りません。
ただ、家だけ借りて(あるいは買って)、畑や田んぼは借りる、という手もあります。
《国東市の古民家》
ということで、私は築90年ほどの古民家と納屋つき宅地と、セットの山を買いました。
畑は私が移住した時は農地法で買うことはできなかったので(今は買えます)、無償でお借りする、という形に。
田んぼもあったのですが、一人でそこまで手が回らないと思ったので買い(借り)ませんでした。
空き家バンクの家は、即住める状態の家は希少です。
我が家もそのまま住むことも不可能ではありませんでしたが、使い勝手が悪いのと(台所が北の暗くて寒いところにあって、体を折り曲げないとガス台に届かないとか、お手洗いが汲み取り式で臭いとか)、廊下の床がフカフカたわむとか、畳の下の敷板が隙間だらけで寒いとか、直したいところがたくさんあったのと、元家主さんの荷物も大量に残ったままでした。
でも、荷物の片付け費用の補助があったり、引っ越し費用の補助があったり、生活に必要な部分の補修費の補助があったりと、たくさんの補助があります。
ですがさすが古民家、梁や柱など、立派な材木でできていて、作りはしっかりしています。
今の建売住宅は寿命が30年とも言われますが、古民家なら手入れさえしていれば何百年でももちます。
それに広い!
小さな家を探す方も多いのですが、基本的に小さな古民家はほとんどありません。
ですが、家に余裕があるというのはいいです。
田舎暮らしで畑などをするととかく収納スペースは必要になりますし、何かをしたくなった時にもスペースに困ることがありません。
そして土地があるって、とてもいいです(笑)
可能性が広がります。
我が家も図工好きの娘と自分のためにアトリエ(図工室)を作ったり、山の斜面にテラスを作ったり、その時々で作りたくなったものを作っています。
他の移住者の方で、当初は小さい家を希望されていたのですが、将来料理教室をやりたくなるかも、ということで小さい家にこだわらずに探されて見つかった方もいらっしゃいました。
掃除や管理を心配される方もいますが、大きい古民家に住んだら掃除なんてそう気にならなくなります(笑)
私だけかもしれませんが。
広いので多少散らかっていてもそう気にならないし、埃なんて気になる規模ではないので諦めがつきます(笑)
ただし、土地が広いともれなく草刈りの負担は増えます。
そのお話はまた。
次はリフォームのお話しを綴りたいと思います。